大学コンソーシアム京都 単位互換制度

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「京都で学ぶ人文学」担当教員・施設担当者インタビュー

長岡 徹郎 先生

【担当教員から】
長岡 徹郎 先生

京都大学高等教育研究開発推進センター研究員
京都大学文学部非常勤講師

Q1:この科目のねらい、魅力は?
近年は時代の変化によって、これまで自明と思われてきた考え方や価値観が通用しなくなり、何が正しいのかわからなくなりつつあります。そのような時代だからこそ、自ら考えて答えを導き出すことが、より切実に求められているのではないでしょうか。この授業の狙いは、リレー講義を通して様々な観点から「ちゃんとした大人」について学ぶことを通して、学生たちが自分なりの「ちゃんとした大人」の答えを見出すことにあります。
Q2:対面からオンラインに変更後、実際に開講して
この授業では、各授業で必ずアクティブラーニングを取り入れています。そのために、対面からオンラインに変更したことによって、学生とコミュニケーションをどうとるのかという問題と向き合うことになりました。慣れない授業形態ではありましたが、講師全員が知恵を出し合いながら、授業をデザインしていきました。講師の協力と努力のおかげもあって、オンラインでも十分な教育効果を得られたのではないかと思います。
Q3:今後の授業の取り組み計画、学生の学びや成長への期待
今後もこの授業では、アクティブラーニングを通した多角的な学びの実現を目指すだけでなく、対面とオンライン、さらにハイブリッド型授業も導入することによって、新たな授業形態のあり方も提示していけたらと思っております。学生には、様々な講師の授業を受けることに加えて、グループワークで多様な学生と交流することを通して、幅広い視野で自らの問題関心に取り組む思考力を養ってもらえることを期待しております。
Q4:その他、メッセージ等
来年度この授業は、「人文学の多面的展開:「不健全」の何が問題なのか?」という名前で開講されます。現代に生きる私たちは、「健全」に振る舞うことが求められていますが、現実の社会はそのような「健全」な側面からだけで理解できるのでしょうか。「健全」ではなく、あえて「不健全」に着目することによって見えてくる私たちの社会のありようを、リレー講義を通して多面的に学んでいきたいと思います。ぜひご参加ください。
鈴木 健雄 先生

【担当教員から】
鈴木 健雄 先生

京都大学高等教育研究開発推進センター特定研究員
京都大学文学部非常勤講師

Q1:この科目のねらい、魅力は?
本科目の狙いは、人文学の思考法を学び、実際に使ってみることを通じて、現実社会で直面する様々な課題に対処する上で必要となる、思考力や態度の基礎を固めてもらうことにあります。魅力は3点あります。1つ目が、ある1つの命題(例えば20年度なら「『ちゃんとした大人』って何?」というもの)に関して、異なる学問分野を専門とする教員から講義を受けられること。2つ目が、アクティブ・ラーニングを通じて、異なる大学の学生とともに学んだことを議論し応用する機会をもてること。3つ目が、講師からの丁寧なフィードバックが受けられることです。
Q2:対面からオンラインに変更後、実際に開講して
2点大きく変更することがあり、その対応に苦労しました。1つ目が、授業全体の構成や教材、課題の変更。2つ目がアクティブ・ラーニング時の課題やその構成、そして、ディスカッション前後の対応方法の変更です。ともに、対面時に実施していたものをそのままオンラインに持ってくるということは不可能で、オンライン授業の特性に合う形で再構成しました。リフレクションシートや最終レポートを拝見するに、学生たちは、対面授業の時と遜色ない、あるいはそれ以上に、よく学んでくれていたようです。
Q3:今後の授業の取り組み計画、学生の学びや成長への期待
この授業は人文学という学問領域のなかで、複数の専門分野の教員が複数の事例をもとに、1つのテーマについて講義し、それをもとに受講生に思考・議論してもらうものです。人文学特有の、見る視点をずらすや、当たり前と思っていたもの(されているもの)を疑ってみる、自分で課題を設定するといった思考方法や行為は、日々の生活の些細なところではもちろんのこと、例えば、何か行き詰まりを感じたときにも活きてきます。この授業で得た複数の分析視角や思考方法が、在学中そして卒業後の生活のなかで、何かしらの形で活きてくると嬉しいです。
Q4:その他、メッセージ等
20年度の授業には多くの単位互換生が参加してくれ、皆、良い成績を残してくれました。その声を聞く限り、多くの刺激を受けるとても良い経験になったようです。他大学の学生と一緒に勉強し、議論するというのは、少し躊躇うところがあるかもしれません。しかし、その先にはきっと、世界が広がるような経験が待っています。本授業(21年度以降は「人文学の多面的展開」)に関心のある方は、一度ぜひ、参加してみてください。

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