大学コンソーシアム京都 単位互換制度

科目について

科目について

About Course

VOICES

京(みやこ)を学ぶA.京(みやこ)を学ぶ

「ミュージアムPBL科目」担当教員・施設担当者インタビュー

服部 篤子 先生

【担当教員から】
服部 篤子 先生

同志社大学

Q1:この科目のねらい、魅力は?
本科目は、京都市動物園を活動場所として、大学生の目線で得た発見と感動をもとに京都市動物園の魅力を同世代にPRする活動を行いました。そのためには感覚だけではなく、また、従来の固定概念ではなく、しっかりと情報とナレッジを得て、根拠をもって企画する姿勢をもつことを意図しました。大学、学部、学年を超えた受講生が集まったお陰で多様な意見のもと進められることが期待されました。さらに、動物園の生き物・学び・研究センターと協働で授業を進めることができる点が大変な魅力でした。
Q2:実際に開講していかがでしたか
本科目は、共に考え主体的に行動すること,リーダーシップを発揮することを企図していたとおり、受講生たちにとって自らの潜在力に気付く機会になったと思います。しかし、チームビルディングに時間を要したこと、同じ学部の仲間たちだけのグループではない点で挑戦であったといい、今までにない経験をしたようでした。何より、実際に企画を実践して少なからず失敗と達成感を味わったことが大きな学びになったことが分かりました。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
引き続きフィールドワークを中心とした授業を展開する予定です。現場に行って五感を使って調査する、計画をたてる、準備を行うことが大切です。企画にあたっては、問いや仮説を立てて話し合いたいと考えています。そのためにはインプットとアウトプットが重要であり、生き物・学び・研究センターの助言のもと得た学びを生かしてディスカッションを行いたいです。何を伝えたいのか、何を明らかにしたいのか、自分が寄与できることは何かを考えて取り組む姿勢を期待しています。
田中 正之 様

【施設職員から】
田中 正之

京都市動物園 生き物・学び・研究センター

Q1:授業を受け入れる理由について:事業等における課題解決・効果、大学・学生に対しての期待について
これまでも、さまざまな大学からの依頼で講義や実習をおこなってきた。PBLという科目は最近知ったが、大学生が自ら考えて答えを見つけていくということで、そもそもやる気のある学生が受講してくれることを期待した。その上で、動物園としては大学生年代の来園者層が薄いという課題もあり、彼ら自身に動物園の魅力発信をしてもらえるならば、効果的だと考えた。ただし、受け入れ直後からコロナ禍に入り、ただ集客をするのではなく、動物園が何を伝えるべきかということを考えるテーマとした。
Q2:実際に授業を受け入れて:フィールドワーク、成果報告内容などから、学生の取り組みについて感じられたこと
さまざまな大学から参加する25名以上の学生を指導するのは、大学の先生でもたいへんなご苦労だと思う。幸い、参加してくれた学生は皆真剣に課題に取り組んでくれた。半期15回の講義回で動物園での成果の実施までしようとしたので内容としてはとても濃く、忙しいものだったと思うが、みんな最後までついてきてくれた。
Q3:学生の活動内容についての評価:Q1での期待に対しての評価、今後取り組んでほしい課題やテーマなど、今後、この授業に参加する学生の学びや成長に対する期待について
コロナ禍という、それ以前にはなかった状況下で始まり、2期にわたって学生を受け入れたが、その間でも動物園にとって重要な課題がシフトしていった。とくに「動物福祉(アニマルウェルフェア)」というテーマが、世界的に重要視されるようになり、今後の中心テーマとなっていくだろう。国内ではまだ一般に関心が高くはないので、一から教えていくことになる。その間の学生の抱く疑問について、こちらで答える過程がお互いによい学習の機会になると思う。
Q4:その他、メッセージなど
学生の皆さんへ: 動物を、インスタグラム等での自己表現の道具としたり、自身の癒しを求める道具としたりと、そんな扱いをしたり、そんなイメージでとらえていないだろうか。動物たちは、それぞれの個体がそれぞれの一生を生きている。喜びも苦痛も感じるし、ストレスに苛まれて体調を崩すこともある。そんな動物たちの幸福について、私たち人間は責任を持たなければならない。それは動物園にいる動物から、家庭にいるペット動物、家畜などの産業動物、そして絶滅の危機に瀕している野生動物も同様です。そんな視点から、私達が動物たちに何をできるか、一緒に考えてみませんか。

科目ページへ戻る

PAGE TOP