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科目について

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「世界遺産PBL」担当教員インタビュー

朝比奈 英夫先生

【担当教員から】
朝比奈英夫 先生

京都光華女子大学

Q1:この科目のねらい、魅力は?
仁和寺は京都を代表する古刹です。長い伝統によって培われた仁和寺の魅力を学生と一緒に掘り下げて、効果的に発信する、ということを目標に置きました。プログラムの中で、仁和寺宗務総長吉田様、学芸員朝川様のご講義を頂戴することができました。学生にとって、貴重な機会であったと思います。お二方のご講義から知られるのは、仁和寺が従来の寺院という枠組みを超えて、新たな魅力を常に開拓し発信し続けているということです。その姿勢こそが、世界遺産としての仁和寺の魅力の核心だと言えるでしょう。長い伝統を新たな姿で発信していくエネルギーに溢れた世界遺産、仁和寺を体験的に学ぶことができる授業が、この世界遺産PB L科目だと言えます。
Q2:実際に開講していかがでしたか
仁和寺様のご厚意で、境内見学の便宜を図っていただくなど、学生を温かく迎え入れていただきました。学生たちもできるだけそのご厚意に応えようと努めていました。5月に始まり、12月の成果報告会まで、7ヶ月にわたる長丁場でした。また、コロナ感染症対策のため、授業予定が変更を余儀なくされたこともありました。この間にモチベーションを保つのは、難しいところもあったかと思います。次回からは、この反省点を踏まえて、時期を区切って課題を具体的に設定するなどの工夫をしたいと考えています。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
今後に予定している取り組みとして、京都市など行政が公表している観光関係のデータの利用を、積極的に取りれていきたいと考えています。具体的なデータに基づいて、仁和寺の持つ世界遺産としての性格と位置をしっかりと理解し、その上で、効果的な魅力の発信方法を考案してくという、段階的なプログラムを用意したいと計画しています。担当する教員も日本文化、社会政策、統計・データサイエンスの専門家が加わります。学生の皆さんが教員と一緒に、楽しみながら授業に参加して、仁和寺の新たな魅力を発見してくれることを期待します。
Q4:その他、メッセージ等
統計データを扱うので、受講する人は、教室に持参できるノートパソコンが必要です。
大窪 健之 先生

【担当教員から】
大窪 健之 先生

立命館大学・理工学部

Q1:この科目のねらい、魅力は?
この科目のねらいは、文化遺産や歴史都市を「防災」という視点から見つめなおし、これまでの長い歴史をどのように生き抜いてきたのか、現在はどのようにして災害安全に取り組んでいるのかを学び、さらに未来に向けたアイディアを盛り込んだ対策プロジェクトを、グループワークで考えることにあります。 世界文化遺産である清水寺とその周辺地域を支えてきた先人の知恵や、最先端の知られざる舞台裏に触れられるところが最大の魅力だと思います。
Q2:実際に開講していかがでしたか
この講義は7年間にわたり4日間連続の夏季集中形式で実施しているため、これまでは台風などの不測の事態でカリキュラム全体が混乱することもありました。そんな中、今年度は天候も穏やかで現場の隅々まで視察させていただき、充実したPBL演習となりました。新型コロナウィルス感染症拡大に配慮するため、グループワーク等の作業は細心の注意を払っての実施となりましたが、各チームとも無事に最後までやりきり、所有者様にも一定の評価をいただけた中身の濃い提案に結実できたと思います。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
この講義は、代々の受講生からご意見をくみ取りながらアップデートしてきたカリキュラムですので、基本的な骨格は変えずに計画しています。その一方で、新しい世代の新しいアイディアにはいつも驚かされています。多少は夢物語の部分があっても思い切って提案し、仲間とディスカッションすることでプロジェクトは磨かれます。積極的に議論に参加する前のめりの姿勢に期待しています。
Q4:その他、メッセージ等
受講を検討しているみなさん、ぜひ一緒に世界遺産の防災に取り組んで参りましょう!
吉野 秋二 先生

【担当教員から】
吉野 秋二 先生

立命館大学・理工学部

Q1:この科目のねらい、魅力は?
上賀茂神社(賀茂別雷神社)のいくつかの行事に参加しながら、神社や行事への理解を深め、チームとして「上賀茂神社の魅力を学生の視点で発信する」ことを目指す授業です。毎年7月第4日曜日に開催される「賀茂の水まつり」を企画・実行することを活動の中心に置いています。大学の枠をこえた形で、主体性・考える力・チームで働く力などを、実践的に身に付けることができる授業です。
Q2:実際に開講していかがでしたか
令和3年は、緊急事態宣言の合間を縫うような形でしたが、7月25日に、「賀茂の水まつり」を無事に行うことができました。なかなか思う通りにはならないことも多かったのですが、それも貴重な経験であったと感じています。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
今後も、上賀茂神社と協力しながら、「上賀茂神社の魅力を学生の視点で発信する」試みを継続していくつもりです。伝統の継承・発展には、大切なものを守っていくとともに、新しい価値を生み出していく試みが不可欠です。さまざまな立場の学生に、授業に参加していただければと希望しています。
多田 実 先生

【担当教員から】
多田 実 先生

同志社大学 政策学部

Q1:この科目のねらい、魅力は?
元離宮二条城を学びの場として、価値主導型マーケティングの手法を中心に用い、文化遺産マーケティングについて考えます。この手法は[スピリット・ハート・マインド]といった人間の感情的な部分を重視する新しい概念で、これを踏まえたフィールドワークを行うことにより、 地域マーケティングに関する実践的かつ現代的な問題発見解決能力が修得でき、最後に具体的な実施イベントを企画して二条城(京都市)に提案します。
Q2:実際に開講していかがでしたか
例年どおり、特定のミッションや課題などを事前には定めない(プロジェクト型ではない)問題発見解決型のPBL(Problem Based Learning)で開講したところ、改善点の発見や新たな企画の模索に加えて、二条城から徒歩圏内の三条会商店街との連携を考えた班もあり、商店街の店主さんと直接交渉をして具体的な連携イベント実施に向けたお膳立てをした行動力は高く評価できると思われます。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
本クラスは、最初の三年間「O2O(Online to Offline)マーケティング」をメインに開講していましたが、その後、人間の心理を考慮した「価値主導型マーケティング」を活かす形にバージョンアップしました。今後は、さらにSNS時代に相応しいキーワード「アドボケイツ(advocates)」を考慮した最新のマーケティング手法の概念や思考法も
Q4:その他、メッセージ等
授業ではマーケティングの基本から応用まで講義しますので、これまで商学系の科目を学んだことがなくても大丈夫です。また、グループワークで活動しますので、他学部や他大学の学生との交流ができます。これまでの成果を新たな受講生が引き継いで、いくつかの提案やプランが授業期間内に実現できることを期待しています。
宗本 晋作 先生

【担当教員から】
宗本 晋作 先生

立命館大学

Q1:この科目のねらい、魅力は?
清水寺を舞台に少人数のフィールドワークを繰り返し、固定概念にとらわれない、新しい問題と答えを追求する。学生さん、清水寺の清顕先生、教員が一緒に議論する。この「エスキス」というプロセスを通して、創造性豊かに柔軟に考えること、明快に説明するプレゼンテーションまでを指導する。考え抜くこと、それをプレゼンに纏めるまでのスキルの獲得が真の狙いです。達成感と共に自信になって、自分の専門分野で頑張ってもらうことを楽しみに指導しています。
Q2:実際に開講していかがでしたか
毎年、教員も、前年度を超えるものを提案したいという「生み」のプレッシャーを感じながら望んでいる。本年度も学生さんと一緒に悩みながら、新しい発見と提案を生み出し、受講生の達成感と満足感、自信を引き出すことができたのではないかと、ほっとしている。これまでの受講生と同様に、本年度も構築できた学生さんとのゼミのような雰囲気や関係性は、清水寺の清顕先生と一緒に今後も保持していきたいと感じています。
Q3:今後の授業の取り組みや計画、参加する学生への期待をお聞かせください
授業の取り組み姿勢は変えない。通年を通して学生さんと真剣に向き合えば、1年でも、何から創造するのか、考えるきっかけを掴み、論理的に考えること、プレゼンの纏め方までが身に付いていくので教員も面白い。理工系研究室のゼミ生のような関係にもなれる。今年もそのような学生さんに会えることを期待したい。
Q4:その他、メッセージ等
授業には清水寺の清顕先生も積極的に参加してくださります。受講年度が終わっても、自身が望めば過去の受講生とも繋がる「OBOG会」的なもので継続的に関わりがもてること=「清水寺ファン」も魅力の一つではないかと思います。

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