特殊講義(教養E)Ⅰ「京都の文化遺産とその保護
~清水地域の防災への取り組み」
世界文化遺産である清水寺は、年間400万人を超える参拝者があり、日本を代表する寺院である。本プログラムでは、この貴重な文化遺産を守るために取り組まれている活動や設備について、座学とフィールドワークで学ぶ。
例えば、清水寺では文化財等を維持管理し、火災等の災害から守ることを主な目的として、昭和18年頃から寺関係者が自主的な巡回警備等を実施していた。その後、昭和23年から門前町の有志の人々が集まり、巡回警備等に加わり、清水寺警備団が結成され、現在に至っている。
また、地震による大火から守るために、京都市が平成18年度から国宝や重要文化財が集積する東山区清水・弥栄地域において、全国最大規模の耐震型防火水槽や、誰もが容易に使用できる市民用消火栓等を整備し、地域力を最大限に発揮して防災力を強化する「文化財と地域を守る防災水利整備事業」を展開している。
フィールドワークでは、清水寺の文化財の価値について僧侶から説明を受け、実際に見学を行う。また、門前町の清水寺警備団の方から活動内容や成功の秘訣、現在の課題についてヒアリングを行う。
地域の地震火災対策のための防災水利整備事業については、その整備の効果やメリットを学ぶとともに、整備に至った「地域ぐるみ」の取組みの経緯についても学ぶ。
以上の学習内容を念頭に置いて、グループごとに境内と周辺地域のフィールドサーベイを行い、防災上の課題について災害図上訓練(歴防DIG)を通して抽出する。
最終的に、災害図上訓練で得た内容を整理して発表し、対策のアイディアについて関係者に提案する。
主要な授業は、夏季の連続する4日間で集中的に実施しますが、本科目はキャンパスプラザ京都「世界遺産PBL科目」に位置づけられますので、事前の社会調査手法に関する講義や、事後の合同成果発表会への参加が推奨される。
受入先 | 清水寺 | |
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科目提供 | 立命館大学 | |
科目名 | 特殊講義(教養E)Ⅰ「京都の文化遺産とその保護~清水地域の防災への取り組み」 | |
担当教員名 | 大窪 健之 |
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